新規参入数が大幅減少!マッチングアプリ業界が迎えた「成熟期」という転換点

調査結果

日本国内のマッチングアプリ市場は、依然として拡大を続けている。一方で、その内側では大きな構造変化が起きている。それが新規参入数の大幅な減少だ。
2024年には18個のマッチングアプリが新たに市場へ参入したが、2025年は11個にとどまり、前年から明確な減少傾向が見られた。この数字は、マッチングアプリ市場が「成長している=新規参入が増える」という単純なフェーズをすでに抜けつつあることを示している。

本記事では、新規参入数減少の背景を整理しながら、なぜ今マッチングアプリ業界が「急成長期」から「成熟期」へと移行しているのか、そして運営各社に何が求められているのかを考察していく。

市場拡大と新規参入減少が同時に起きる理由

一見すると、市場規模が拡大しているにもかかわらず新規参入が減少している状況は矛盾しているように見える。しかし、これは多くの成熟市場で見られる典型的な現象だ。

マッチングアプリ市場は、すでに一定数のユーザーを獲得し、生活者の行動様式に深く入り込んでいる。つまり「これから急激にユーザーが増える未開拓市場」ではなく、「どのサービスを選ぶかが問われる市場」へと変化しているのだ。この段階では、新規参入によってユーザーを獲得する難易度が一気に上がる。

単にアプリをリリースするだけでは、既存の大手サービスや知名度のあるアプリ群に埋もれてしまう。結果として、新規参入を検討していた企業が撤退・見送りを判断するケースが増えていると考えられる。

大手企業による寡占化の進行

新規参入減少の背景には、大手企業による寡占化の進行も大きく影響している。
すでにユーザー基盤を確立している大手マッチングアプリは、広告投資、機能開発、安全対策、サポート体制といったあらゆる面で優位性を持つ。これに対抗するには、相応の資本力と長期的な戦略が不可欠となる。

また、大手企業は単一サービスに依存するのではなく、複数ブランドを展開する「マルチブランド戦略」や、特定ニーズに特化した派生サービスを次々と投入している。こうした動きにより、ニッチ領域までもが既存企業によってカバーされつつあり、新規参入の余地は年々狭まっている。

急成長期から成熟期へ——市場フェーズの転換

現在のマッチングアプリ業界は、明らかに急成長期から成熟期への移行段階にある。
急成長期には、「とにかくユーザーを集める」「新しい切り口で出会いを提供する」といった量的拡大が評価されやすかった。しかし成熟期に入ると、市場の評価軸は大きく変わる。

重要になるのは、以下のような要素だ。

  • どれだけ長くユーザーに使われ続けるか
  • 安心・安全な環境を維持できているか
  • 他サービスと明確に違う価値を提供できているか

つまり、単なる新規性や話題性ではなく、「持続可能な運営」と「信頼」が問われるフェーズに突入している。

量的拡大から「質の成長」フェーズへ

新規参入数の減少は、マッチングアプリ業界が量的拡大フェーズから質の成長フェーズへ移行している証拠でもある。
ユーザー数がある程度行き渡った市場では、「新しい人を連れてくる」よりも、「今いるユーザーの満足度を高める」ことの方が、事業成長に直結する。

この変化に伴い、運営各社にはこれまで以上に本質的な取り組みが求められている。

求められる取り組み①:安全性の向上

成熟市場において最も重要な要素の一つが安全性だ。
本人確認の厳格化、不正利用の検知、通報・ブロック機能の改善、運営の監視体制など、安全性への取り組みはもはや「付加価値」ではなく「前提条件」となっている。

特に、既婚者のなりすましや悪質ユーザーによるトラブルは、業界全体の信頼を損なうリスクがある。安全性への投資を怠ったサービスは、短期的にはユーザーを集められても、中長期的には生き残れないだろう。

求められる取り組み②:ブランド価値の訴求

成熟期に入った市場では、ブランドとしての信頼感が大きな差別化要因となる。
「どんな人が使っているのか」「どんな出会いが期待できるのか」「運営は信頼できるのか」といったイメージは、機能以上にユーザーの選択を左右する。

単なる広告露出ではなく、サービスの思想や世界観を一貫して伝えるブランディングが、今後ますます重要になっていく。

求められる取り組み③:サービスの差別化

市場が成熟すると、「似たようなアプリ」が増え、ユーザーは違いを見出しにくくなる。その中で生き残るためには、明確なサービスの差別化が不可欠だ。

差別化の軸は、必ずしも最新技術である必要はない。
出会いの形式、対象ユーザー、コミュニケーションの始まり方、リアルとの連動など、「どんな文脈で出会えるのか」を明確に設計することが、結果的に強い差別化につながる。

新規参入が減ることは「悪」ではない

新規参入数の減少は、しばしばネガティブに捉えられがちだ。しかし、これは市場が健全に成熟しているサインでもある。
参入しやすいだけの市場は、品質がばらつきやすく、ユーザーが疲弊しやすい。一方で、一定の参入障壁がある市場では、残るサービスの質が高まり、ユーザー体験も安定しやすい。

マッチングアプリ業界は、まさにその段階に入りつつあると言えるだろう。

成熟市場の中で存在感を示す「コンパイキタイ」

こうした成熟市場において、独自のポジションを築いているのが、合コンマッチングアプリ「コンパイキタイ」だ。1対1ではなく、複数人で出会う合コン形式に特化することで、初対面の心理的ハードルを下げ、安心感のある出会い体験を提供している。
量的拡大ではなく「出会いの質」が問われる今のマッチングアプリ市場において、明確な文脈と差別化を持つコンパイキタイは、成熟期の業界を象徴する存在の一つと言えるだろう。

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