2026年版「マッチングアプリカオスマップ」公開から読み解く、日本の出会い市場の分岐点

調査結果

マッチングアプリ市場は年々拡大を続けているが、その実態は「拡大」という一言では語りきれないほど複雑化している。サービス数の増加、目的の細分化、テクノロジーの進化、そしてユーザー意識の変化。こうした要素が絡み合い、市場全体はまさに“カオス”な状態にある。
その現状を可視化するため、株式会社トゥエンティトゥが独自に作成・公開したのが、2026年版「マッチングアプリカオスマップ」である。

本カオスマップは、日本国内のマッチングアプリを調査し、10のカテゴリに分類したうえで、合計111のサービスをマッピングしたものだ。単なる一覧ではなく、市場構造やトレンドの偏り、そして成長領域と停滞領域を直感的に理解できる資料として、大きな意味を持っている。

10カテゴリで俯瞰するマッチングアプリ市場

今回のカオスマップでは、マッチングアプリを以下の10カテゴリに分類している。

  • 婚活系
  • 価値観マッチ
  • 特化型
  • 友達作り
  • 審査制
  • AI
  • 仲介あり
  • メタバース
  • ギャラ飲み
  • 出会い系

この分類は、ユーザーの利用目的や体験設計の違いを軸にしたものであり、マッチングアプリ市場を俯瞰するうえで非常に整理された視点だと言える。注目すべきは、2025年に新たにリリースされたアプリ数に大きな偏りが見られる点である。

2025年に最も増えたのは「特化型」マッチングアプリ

2025年に最も多く新規リリースされたのは、「特化型マッチングアプリ」であり、その数は7サービスにのぼった。一方で、婚活系や友達作り、AI、メタバースといったカテゴリでは新規リリースが見られなかった。

この結果は、現在のマッチングアプリ市場が「総合型」から「ニッチ・特化型」へと明確にシフトしていることを示している。
特化型マッチングアプリとは、特定の趣味、価値観、ライフスタイル、属性などにフォーカスしたサービスを指す。従来の「誰でも使える」マッチングアプリでは満足できないユーザー層が増え、自分に合った環境を求める動きが強まっていることが背景にあると考えられる。

ユーザーのニーズは「出会い」よりも「納得感」へ

かつてのマッチングアプリは、「出会えるかどうか」が最大の価値だった。しかし現在では、「どんな人と、どんな文脈で出会えるか」という点が重視されるようになっている。
特化型アプリの増加は、単に市場が成熟した結果ではなく、ユーザーの価値観がより繊細になっていることの表れでもある。

共通の前提や文脈を持った状態で出会えることは、初対面の心理的ハードルを下げ、ミスマッチを減らす効果がある。これは、効率性だけでなく、体験全体の満足度を高める方向への進化と言えるだろう。

新規リリースが少ないカテゴリが示すもの

一方で、AIやメタバースといったカテゴリで新規アプリがリリースされていない点も興味深い。これは、それらの技術が注目されていないというよりも、既存サービスに機能として統合され始めている段階にあることを示唆している。

つまり、「AIマッチングアプリ」という独立したジャンルが拡大するのではなく、AIはもはや前提技術として各サービスに組み込まれていくフェーズに入っている可能性が高い。同様に、メタバース的要素も、単体サービスではなく付加価値として活用されていく流れが想定される。

カオスマップ作成における前提条件と注意点

本カオスマップは、あくまで独自調査によって作成されたものであり、日本国内の全サービスを網羅したものではない。また、iOS・Android・Webいずれかでアプリをリリースしているサービスのみを対象としている点も重要だ。

さらに、公序良俗の観点から、パパ活アプリや既婚者向けマッチングアプリなどは掲載対象外となっている。商標およびロゴマークの権利が各権利者に帰属すること、そして記事等で紹介する際には「株式会社トゥエンティトゥ」「マッチングアプリ白書2026」を明記する必要がある点も、利用者は理解しておくべきだろう。

カオスマップが示す、これからの市場の行方

2026年版マッチングアプリカオスマップから読み取れる最大のポイントは、「マッチングアプリ市場は、もはや一枚岩ではない」という事実である。
ユーザーの数が増えるほど、価値観は分散し、サービスは細分化されていく。その中で生き残るのは、ユーザーの文脈を深く理解し、体験としての出会いを丁寧に設計できるサービスだ。

総合型と特化型、オンラインとオフライン、効率と偶然。そのバランスをどう取るかが、今後のマッチングアプリ市場における重要なテーマになっていくだろう。

合コンという文脈を活かすマッチングアプリ「コンパイキタイ」

こうした細分化が進む市場の中で、独自の立ち位置を築いているのが、合コンマッチングアプリ「コンパイキタイ」だ。1対1ではなく、複数人で出会うという合コンの形式を軸にすることで、共通の場と空気感を重視した出会いを実現している。
特化型マッチングアプリが求められる今の時代において、「合コン」という明確な文脈を持つコンパイキタイは、マッチングアプリ市場の多様化を象徴する存在の一つと言えるだろう。

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