この記事は後半です。前半では、日本合コン協会について解説をしています。
合コンマスター認定講座とは?
合コンマスター®️とは、「未婚化・少子化問題の改善」「飲食業界の活性化」「合コン文化のグローバル化」の3つの使命を担い、合コン文化の発展に貢献する日本初の“合コン幹事・主催者のスペシャリスト”の資格だ。
年に数回開かれる「合コンマスター認定講座」の中では、合コンの歴史から合コンに関する情報データやビジネス化する方法、合コンでモテる振る舞い方、合コンイベントの主催運営ノウハウ、合コンを飲食店の運営に活かす方法などを学んでいく。
講座終了後には日本合コン協会の「合コンマスター」として正式に認定され、もし希望すれば「合コンマスター」として優先的にメディア出演のご紹介などしてもらえるという。
2000回以上の合コンに携わった日本合コン協会の会長 田中さんが講義を行うということで、2023年6月29日(土)に開催された「第10回合コンマスター認定講座」に申し込んだ。
会場は渋谷!駅近の会場に向かう
まずは、講座が開かれる場所に電車で向かう。
降りたのは、都内屈指の繁華街がある渋谷駅。
昭和から平成、そして令和にかけて数えきれないほど合コンの舞台となっているであろう渋谷駅は、「合コンマスター認定講座」にピッタリの場所だ。
会場となっている渋谷区文化総合センター 大和田は、JR線渋谷駅から徒歩5分ほどの場所にある。
「もしかしたら講座の中で気が合う人がいて、その場で合コンの約束ができたりして….」と考えながらセルリアンタワーを横目に進んでいくと、あっという間に到着した。
どうやら合コンマスター養成講座は、こちらの会場で行われるようだ。
参加者は10人!なかなかの分量の講義テキスト
会場に入ると、左手には合コンに関連する書籍が6冊並んでいる。
書いているのは、全て日本合コン協会の会長 田中絵音さん。
タレントで、協会の代表理事で、一児の母で、さらに著書が6冊あるなんて….凄い!スゴすぎるぞ!
少し早く着いたので席に着いて待っていると、続々と参加者が集まって来た。
最終的に席に座った参加者は、男女合わせて10人程度。
男性と女性の割合は、ちょうど半々といったところなので、「講座の後にこのまま合コンができそう」と思っていたら、時間になり日本合コン協会の会長 田中さんが登場した。
そして、手元にはテキストが配られていく。
テキストは80ページもあり、なかなかの分量。
休憩などを挟みつつ4時間と比較的長めなのは、こういう理由だったのかと納得してしまった。
まずは自己紹介、そして合コンの基礎知識が紹介される
はじめに、合コンマスター養成講座の参加者全員が自己紹介をしていく。
会社経営者、会社員、飲食店の店長など、参加者の経歴はバラバラだ。
そしてなんと言っても、合コンマスター養成講座に参加するのが納得できるほど、みんな話が上手い!
笑いのポイントやツッコミができるポイントを、話の中に2~3個必ず入れているというのはさすがだ。
自己紹介が終わると、合コンの基礎知識について説明が行われていく。
なんと、コンパという言葉は明治時代の学生言葉として誕生したらしい。
しかも、当時のコンパは、男性同士でパンや菓子を持ち寄って語らう会で、いわば「男子会」というものだったそう。
コンパにはさまざまな複合語が存在していて、同室のメンバーだけで親睦を深める「同屋コンパ」や、寮生すべてが参加する「全寮コンパ」などもあった。
そして、男女の交流の場として「合同コンパ」が誕生したのは、1970年代の初期。
1980年代後半のバブル期になると、フジテレビ系列のバラエティ番組「ねるとん紅鯨団」やテレビドラマ「男女7人夏物語」の影響で合コンに憧れる若者が増加していった。
街コンの流行や、コロナ禍の時期のオンライン合コンの誕生を経て、2023年には合コンマッチングサービスの増加が顕著になっているということも書かれている。
「コンパイキタイ」、「&LEAGUE(アンドリーグ)」、「Groupin(グルーピン)」などの合コンアプリ(グループマッチングアプリ)は、2023年後半から2024年前半にかけてリリースされており、現在はアプリを使って合コンをするユーザーも増えているということだ。
合コンマッチングサービス「コンパイキタイ」の登録はこちら→https://gotocompa.com/about/
合コンにおける人気職業とは?
また、「合コンしたい職業」についてもランキング形式で取り上げられていた。
これは、合コンマッチングサービス「コンパイキタイ」の利用ユーザーによる合コン・デートの検索数のランキングで、「コンパイキタイ」を運営するトゥエンティトゥ社からデータの提供を受けている。
(つまり、信憑性が非常に高いデータということだ!)
男性の1位は、高年収の代表格である「経営者・会社役員」。
それに続く2位は「会社員」、4位には「公務員」がランクインしており、安定しているということが高く評価されているのがわかる。
一方で、女性の1位は「芸能・モデル」。
花形の職業と言われている「客室乗務員・グランドスタッフ」が4位にランクインしていることからも、男性は女性に対して好奇心や憧れの気持ちを持っていることが窺われる。
また、3位に「会社員」がランクインしているも見逃せないところ。
高嶺の花を望む気持ちもありながら、結婚後の生活なども考えて安心感のある会社員を求めているという現実的な選択をしている男性も多いのかもしれない。
婚活や合コンに関するデータが盛りだくさん!
続いて、「合コンが果たす役割」について説明が進んでいく。
婚活、未婚化、少子化の現状に対する説明があったかと思えば、パートナーとの出会い方や出会いのステップに関する調査結果についても細かく解説がされていく。
少子化を食い止めるための施策が国や都道府県、そして市町村単位でされているにも関わらず、想定よりも早いペースで進んでいることが分かる。
そして、その背景には結婚に対する意識が変化していることや、男女それぞれが結婚相手に求める条件が変化していることなどが背景にあるようだ。
このパートでは、普段ニュースなどで断片的にしか聞かない社会の変化について、丁寧に解説されている。
田中さんの説明はとても分かりやすいので、このパートを聞くためだけに合コンマスター認定講座に参加するのもありだと感じた。
用意周到な合コン開催に向けての準備を説明
続いて、合コン開催に向けての準備について説明がされていく。
テーマ決めや人数、メンバー構成など合コンの開催にあたって決めなければいけないことは無数にある。
2000回以上の合コン経験を持つ田中さんだからこそ、「これは絶対」と言い切ることができる。
その内容に、参加者は終始頷きっぱなしだった。
そして、「自分ならではの合コン企画を作ろう」というワークの時間が取られたのも特徴的だった。
自分の仕事や得意分野などをふまえ、合コン企画を作るという難しいお題だったが、参加者は少し考えた後にすぐに筆を走らせていく。
その後、1人ずつ自分が考えた合コンについて発表をしていく。
ある参加者が、ラブワゴンに順番に乗っていくという「あいのり合コン」を提案すると、他の参加者からは「実際にやりたい」という声が。
それぞれの発表を聞いて「こうするのも良いかもしれない」などと発言していく様は、さながら広告代理店の企画会議を見ているようだ。
本格的な実践ノウハウも紹介
合コン前の準備に関することを学んだ後は、実際の合コンでどんな立ち振る舞いをするべきかという実践編にうつっていく。
驚くべきことに、テキストの中には「合コン進行台本例」が載っており、少しカスタマイズするだけで実際の合コンの場でも使えるようになっている。
着座版と立食版の両方があるというのも、とても心強い。
そして、歓談タイムの会話術をフル活用することで、どんなに口下手な人でも合コンで話せるようになること間違いなしだ。
仲良くなるための質問という基本的な内容から、「合コンの魔法の言葉」や「好きなタイプを聞かれた時の答え方」などの超実践的な内容まで網羅されているのも非常に助かるところ。
例えば、男性が答えて女性から好感を持たれる有名人としては、「結構的なイメージで女性受けする有名人や、親しみを感じられるような有名人」を答えると良いそうだ。
テキストの中ではおすすめの女性有名人例も紹介されているので、困ったらこれをそのまま言ってしまうというのもありだろう。
ゲーム・カラオケの実践では会場のボルテージが最高潮に!
そうこうしているうちに、合コンでのゲーム・カラオケの実践が始まった。
講座開始前に配られたトランプの図柄を元に、10人を2グループに分ける。
これは、5人ぐらいの方が話しやすく実際の合コンに近づくため、盛り上がりやすいという配慮だとう。
テキストでは、20種類を超える合コンゲームが紹介されていた。
田中さんによると、合コンゲームは「コミュニケーション主軸のゲーム」、「グッズを使ったゲーム」「アプリを使うゲーム」の3つに分けられるという。
中でも数が多いのが、コミュニケーション主軸のゲームだ。
「さあ、みんなでゲームをやりましょう!」と言われ、少し恥ずかしそうに山手線ゲームを始める参加者達。しかし、アルコールが入っていないせいかなのか、少しぎこちない雰囲気となっている。しかし、それぞれのグループの切込隊長が恋愛要素の強い(そして少しだけエロい)お題を設定すると、会場のテンションがみるみるうちに上がっていく。
2つのグループが熱量の高さを競い合うようにしているのは、実際の合コンを見ているようだった。
続いて行われるのが、カラオケの実践だ。
協会が推奨する「カラオケの盛り上げ方」は、田中さんが長年培った合コンスキルが落とし込まれていた。
例えば、曲が始まったら、イントロで「この曲好き〜!」と大きな声でつぶやくというのがある。
これによって、歌う人のテンションを極限まで高めるのだという。
そして、1番のBメロ終わりに、「あ〜ヤバイ♡」とお腹付近を両手で押さえ、足をバタバタさせてテンションを高める。
その後は、曲に合わせて左右の首振り+縦振りを加えたり、「イイ曲~♪」と言って立ち上がったりもしていく。
自分のテンションを上げる効果もあるが、「我慢できないほど楽しい」ということを、相手に態度で示すという効果もある。
「自分が歌っている時にこれをされたら、絶対に好きになってしまう」というカラオケの盛り上げ方は、必見だ。
田中さんに続いて大きな声を張り上げる参加者達。
ゲームで参加者が打ち解けた影響が大きいのか、心なしか2次会でカラオケに移動した後のような表情になっている。
テンションが上がりすぎたのか、歌が終わると最終的に参加者同士でハイタッチ。
かくして、大盛況のうちに合コンマスター認定講座の実践編は終了したのであった。
結論!合コンマスターは、全男女が受けるべき資格だった
4時間に及ぶ講義が終わると、1人ひとりに認定証の授与が行われた。
しっかりと自分の名前が入っているため、見てば自分が学んだ内容について鮮明に蘇ってくるだろう。
最後に合コンマスターの10期全員で記念撮影を行い、認定講座は終了となった。
ゲームまでして仲良くなった参加者と別れるのが名残惜しいのか、数名の参加者は部屋に残ってずっと話し込んでいた。
参加者がとにかく仲良くなっているので、参加者はすぐに帰ろうと思わないのだろう。
(合コンマスター講座自体が、1種の合コンになっているのでは?というのも感じさせられた。)
そして、合コンマスター認定講座に潜入して分かったことがある。
それは、合コンのスキルは自分が合コンに参加する・しないに関わらず、世の中で生きていく上で必須のスキルだということだ。
「人生は喜ばせごっこ」という言葉もあるが、相手がどんな言葉を欲しがっているのかを察知して、それを恥ずかしがらずに言うということは友人関係を構築する上でも役に立つ。
楽しい合コンをしようと思って合コンマスターになったら、気がついたら会社で出世をしていたなんてこともあるかもしれない。
合コンマスター認定講座の楽しさは、とても全てを言葉で伝えることはできない。
願わくば、全人類が合コンマスター認定講座を受講して、このスキルを身につけてもらいたい。
また、次回の合コンマスター認定講座は、2024年11月30日(土)に予定されている。
【取材協力】
一般社団法人日本合コン協会 (https://gokon-jpn.org)
2012年5月8日“コンパの日”に設立された団体。
「結婚につながる合コン」をテーマに、合コン関連のイベントの開催や商品プロデュース、合コン主催者のための資格講座などを行う。